2014-05-01から1ヶ月間の記事一覧

内村鑑三 ヨブ記の研究-2 第 9 講 神智の探索

第九講 神智の探索 約百記十一章、十二章の研究(六月廿日) ○我等の研究は次第に進みて今やヨブの獲たる最大真理に近よらんとして居るのである、此際特に約百〔ヨブ〕記研究全体について一言の注意をし度い、抑(そもそ)も約百記了解の困難なる理由の一はそ…

内村鑑三 ヨブ記の研究-2 第 8 講 ヨブ愛の神に訴ふ

第八講 ヨブ愛の神に訴ふ 約百記第十章の研究(六月十三日) ○九章前半は友に対する語、後半は自己に対する語である、そして沈黙暫時の後ヨブは第十章の語を発して神に訴ふる処あつたのである、前述せし如〔ごと〕く九章前半の彼の語は友の神観の不備を指摘し…

内村鑑三 ヨブ記の研究-2 第 7 講 ヨブ仲保者を要求す

第七講 ヨブ仲保者を要求す 約百記第九章の研究(六月六日) ○ヨブの友三人はヨブに臨みし災禍(わざわひ)彼の隠れたる罪の結果と誤断した、そして年長のエリパズ先づ之をヨブに覚(さと)らしめんとて第一回の勧告を試みしも徒労に終つた、之を見たる若きビ…

内村鑑三 ヨブ記の研究-2 第 6 講神学者ビルダデ語る

第六講 神学者ビルダデ語る第八章の研究(五月三十日) ○第八章を研究する前に少し前講を補ふ必要がある、七章十七、八節の「人を如何〔いか〕なる者として汝〔なんじ〕これを大にし之を心に留め、朝ごとに之を看〔み〕そなはし時わかず之を試み給ふや」なるヨ…

内村鑑三 ヨブ記の研究ー2 第5講 ヨブ再び口を啓く

第五講ヨブ再び口を啓く第六章、七章の研究(五月二十三日) ○前にも説きし如〔ごと〕くエリパズ等は禍〔わざわい〕は罪の結果なりとの既成観念を抱き、この観念を以てヨブの場合を判定し以てヨブをして其罪を認めしめんとしたのである、彼等はかくしてヨブを…

神の国とその義

神の国とその義 10 マタイ6:33 だから、神の国とその義(神の義)とをまず第一に求めなさい。そうすれば、それに加えてこれらのものはすべて与えられます。 6:34 だから、あすのための心配は無用です。あすのことはあすが心配します。労苦はその日その日に、…

内村鑑三 ヨブ記の研究ー2 第5講 ヨブ再び口を啓く

第五講ヨブ再び口を啓く第六章、七章の研究(五月二十三日) ○前にも説きし如〔ごと〕くエリパズ等は禍〔わざわい〕は罪の結果なりとの既成観念を抱き、この観念を以てヨブの場合を判定し以てヨブをして其罪を認めしめんとしたのである、彼等はかくしてヨブを…

内村鑑三 ヨブ記の研究ー2 第4 講 老友エリパズ先づ語る

第四講 老友エリパズ先づ語る 第四章、五章の研究(五月十六日) ○約百〔ヨブ〕記四章五章の記(しる)す所は第三章のヨブの哀哭(かなしみ)に対するエリパズの答である、エリパズ等三友人はヨブの不信的哀哭に接して彼等の推測の過(あやま)たざりしを知り…

内村鑑三 ヨブ記の研究-2 第3講 ヨブの哀哭(かなしみ)

第三講 ヨブの哀哭 約百記第三章の研究(五月九日) ○ヨブの哀哭〔かなしみ〕は約百ヨブ記の到る処にあれど、第三章はその哀哭の最初であり且〔かつ〕その最も代表的のものなるが故に此章の研究は甚だ有意味なのである。 ○さて此の章の研究に当り注意すべきは…

朝日新聞 5月3日社説からと、「非戦論」(内村鑑三)

(社説)安倍政権と憲法 平和主義の要を壊すな 2014年5月3日05時00分 国会の多数決だけで、憲法を改めることはできない。 憲法を改正するには、衆参両院の3分の2以上の賛成で発議し、国民投票で過半数の承認を得なければならない。憲法96条が定める手続…

内村鑑三 ヨブ記の研究ー2 第2講 ヨブの平生と彼に臨みし患難

第二講ヨブの平生と彼に臨みし患難 約百記第一章二章の研究 (五月二日) ○約百(ヨブ)記は今日の語を以てせば劇詩(Dramatic Poetry)と名づくべく又叙事詩(Epic)と称すべきものである、劇詩と見るも舞台に上すべき性質のものではない、希臘〔ギリシア〕人の如…

内村鑑三 ユブ記の研究ー2 第一講 約百(ヨブ)記は如何なる書である乎

約百記の研究(2) 本研究は全21講からなるが。19講まで内村自身で語られたが病に倒れて、 20講以降は弟子の畦上賢造によってによって語られた。 大正9年6月10日―10 年1月10日 『聖書之研究』239―246 号 署名内村鑑三 述畔上賢造記 第一講 約百(ヨブ)記は…