2014-04-01から1ヶ月間の記事一覧

内村鑑三 角筈聖書 ヨブ記 第17章

約百記第十七章 ヨブまだ死と墓とを慕ふ○痛く友人と其子を呪ふ○神を恨み又神に頼む○義者の堅信を述ぶ 1.わが気息(いき)は已(すで)にくさり、 我日すでに尽(つき)なんとし、 墳墓(はか)われを待つ。 2.まことに嘲弄者等(あざけるものども)わが傍…

内村鑑三 角筈聖書 ヨブ記 第16章

約百記第十六章 ヨブ再び友人に沈黙を促(うなが)す○言辞の慰藉を退く○神を恨み人を責む○地に向て叫ぶ○神なる中保者を要求す○朋友を離れて神に向ふ。 1.ヨブ答へて曰く、 2.斯(かか)る事は我おほく聞(きけ)り、 汝等は皆な煩(わずら)はしき慰人(な…

内村鑑三 角筈聖書 ヨブ記 第15章

約百記第十五章 エリパズ再たび語る○ヨブの不敬と傲慢とを責む○大いに悪人の挙動運命に就て誨〔おし〕ゆる所あり。 1.テマン人エリパズ答へて曰く、 2.智者あに虚(むな)しき知慧(ちえ)をもて答へんや、 あに東風をその腹(はら)に充(みた)さんや、 …

内村鑑三 角筈聖書 ヨブ記 第14章

約百記第十四章 ヨブ自己の弱きを訴ふ○清浄を彼より要求するの無慈悲なるを述ぶ○煩悶(はんもん)に倦みて休息を請求す○木を羨む○人生を水に譬ふ○再生を望む○罪悪の密封○希望の減殺を悲む○陰府〔よみ〕を想像す。 1.婦の産む人は、その日少なくして艱難(な…

内村鑑三 角筈聖書 ヨブ記 第13章

第十三章 ヨブ再び彼の友人を罵る○虚言の製造者、無用の医師なりと○神に対する彼等の阿諛追従〔あゆついしよう〕を責む○彼等に沈黙を命じ謹聴を促がす○彼れ直〔ただち〕に神に迫る○然かも哀憐を乞ふの外、他に発するの言を有せず 1.視よ、わが目尽(こと〴…

夏目漱石「こころ」100年に朝日新聞に再連載

なぜ、今漱石か」という回答は「朝日新聞に連載されてから丁度100年だからだそうである。 漱石は英国での留学を終えて東大と第一高等学校の教授をやっていたが、明治40年に朝日新聞に入社した。 入社第1作の小説「虞美人草」は評判を呼び、三越呉服店が小説…

内村鑑三 角筈聖書 ヨブ記 第12章

第十二章 ヨブ友人の智慧を罵〔ののし〕る○造化に現はれたる神の大能を語る○人事に現はれたる神の権能を述ぶ。 1.ヨブこたへて言ふ、 2.なんぢら而已(のみ)まことに人なり、 智慧(ちえ)は汝等とゝもに死(しな)ん、 然れど我にも亦〔また〕なんぢらと…

内村鑑三 角筈聖書 ヨブ記第11章

第十一章 ナアマ人ゾパル語る○ヨブの多言を責む○神の全能全智を説いてヨブに祈祷の態度を促がす○憂愁の消散と平安の回復とを約す。 1.ここにおいてナアマ人ゾパル答へて言ひけるは、 言語多からば豈之(あにこれ)に答へざる可(べ)けんや、 口多き人あに…

内村鑑三 角筈聖書 ヨブ記 第10章

第十章 ヨブ再び死を願ふ○彼れ神は有限者ならん乎〔か〕と疑ふ○胚胎(はいたい)当時よりの神の恩寵に就て念〔おも〕ふ○神の無慈悲を訴ふ○死と墓と蔭府〔よみ〕とを望む 1.わが心我が生命を厭(いと)ふ、 然(さ)れば我わが憂愁(うれい)を包(つつ)ま…

内村鑑三 角筈聖書 ヨブ記 第9章

第九章 ヨブ、ビルダデに答ふ○彼も亦神の公義を認む○然れども神の行為に圧制家のそれに類する者あるは如何〔いかん〕○神は独断者なり、故に人の彼と争ふも益なし○善悪の無差別○自修の無益○仲保者〔ちゆうほしや〕の希望 1ヨブこたへて言(いひ)けるは 2.我…

内村鑑三 角筈聖書 ヨブ記 第8章

第八章 ビルダデ語る○彼れ神の公義を弁ず○ヨブに隠れたる愆(とが)あるを諷して彼の悔改を促す○言を古人に藉〔か〕りてヨブを責む○人生を蘆葦〔ろい〕の繁生に譬〔たと〕ふ○悪人の繁栄を藤藟(とうるゐ)の延蔓に喩〔たと〕ふ○悔改に伴ふ回運を予言す。 1時…

内村鑑三 角筈聖書 ヨブ記 第7章

第七章 ヨブ神に向て叫ぶ○彼の生命の旦夕〔たんせき〕に迫りしを述べて神の憐憫(れんびん)を仰ぐ○苦痛に堪え得ずして神の暫時彼を離れ給はんことを願ふ。 1それ人の世にあるは戦闘(たたかい)にあるがごとくならずや、 又其日は傭人(やといびと)の日の…

内村鑑三 角筈聖書 ヨブ記 第6章

第六章 ヨブ其苦痛の真因を語る○其友の無情を責む○彼等の再考と同情とを促(うな)がす。 1.ヨブ応(こた)へて曰(いは)く 2.願はくは我が憤恨(いかり)の善く量られ、わが懊悩(なやみ)の之に対して天秤(はかり)に懸(かけ)られんことを、 3.然(…

内村鑑三 角筈聖書 ヨブ記 第5章

第五章 エリパズさらにヨブをさとす○災禍は地より起らず人より生ず○智者は其智に仆〔たお〕る故に弱者慰む○神に医されし者の平安 1.請(こ)ふなんぢ龥(よ)びて看(み)よ、誰か汝に応(こた)ふる者ありや、聖き者の中(うち)にて誰(たれ)に汝むかは…

内村鑑三 角筈聖書 ヨブ記 第4章

第四章 エリパズ語る○諭〔さと〕せし者諭さる○不義の急速なる消滅○之を獅子巣窟の離散に譬ふ○深更の異象と其教訓 1.時にテマン人エリパズ答へて曰く、 2.人もし汝にむかひて言詞を出さば汝これを厭(いと)ふや、然(さり)ながら誰か言(いは)で忍ぶこと…