2013-09-01から1ヶ月間の記事一覧

内村鑑三 マタイ伝 10講

10講 東方博士の訪来 馬太伝二章一―十二節 大正2年12月10日 『聖書之研究』161号 署名なし 友有り遠方より来る亦〔また〕楽しからず乎〔や〕、イエス、ユダヤのベツレヘムに生れて、猶太(ゆだや)教会の祭司と学者等、今で云へば監督と神学者等は、暴虐の…

内村鑑三マタイ伝 9講

9講 イエスの系図中の婦人 十一月十八日大阪天満教会質問会に於て 明治40年1月10日 『聖書之研究』83号「講演」 署名なし 馬太〔マタイ〕伝第一章に記されたるイエスの系図中四人の婦人(をんな)の名が録(しる)されてある、即ちタマル、ラハブ、ルツ、…

内村鑑三マタイ伝 8講

8講 第二回夏期講談会に於て読まれし聖書の部分並に其略註 第三日馬太伝第一章一節より十六節まで、 アブラハムの裔〔こ〕なるダビデの裔イエスキリストの系図 アブラハムイサクを生み、イサクヤコブを生み、ヤコブユダとその兄弟を生めり、ユダタマルに由…

内村鑑三マタイ伝 7講

7講 馬太伝第一章第一節 (七月廿八日柏木聖書講堂に於て) 大正7年9月10日 『聖書之研究』218号 署名内村鑑三述 聖書は第一に歴史である、第二に霊的教訓である、第三に預言である、預言と歴史と教訓と、此の三条の糸を以て綯(な)はれし縄が聖書である、故…

内村鑑三 マタイ伝 6講ーその2

(前稿からの続き) 然るに見よ、茲に明白なるモーセ律違犯(ゐはん)の実例が示されてあるのである、ボアヅ、ルツに由りてオベデを生みとある、真(まこと)のイスラエル人なるボアヅはモーセの律法の明文に叛(そむ)きて異邦モアブの婦人を娶りて其妻とな…

内村鑑三マタイ伝 6講ーその1

6-イエスの系図-Ⅱ 系図を以てする福音 去年十二月七日柏木聖書講堂に於て 大正3年1月10日『聖書之研究』162号 署名内村鑑三 聖書、殊〔こと〕に新約聖書は世界唯一の書であると云ふ、有益なること第一、興味多きこと第一の書であると云ふ、 然るに之を開い…

内村鑑三マタイ伝5講

マタイ5回 クリスマス演説イエスの系図 明治39年12月10日『聖書之研究』82号「講演」署名内村鑑三 アブラハムの裔〔こ〕なるダビデの裔〔こ〕イエスキリストの系図。馬太〔マタイ〕伝第一章第一節。 是れは新約聖書劈頭〔へきとう〕第一の言葉である、爾〔そ…

内村鑑三マタイ伝4講

マタイ4回 キリストの系図 明治34年12月20日 『聖書之研究』16号「註解」 署名内村鑑三 馬太伝第一章 一、アブラハムの裔〔こ〕なるダビデの裔イヱスキリストの系図 是れ福音の始めなり、乾燥無味の記事にあらず、其中に貴き福音の伝へらるゝあり、吾等は眼を…

内村鑑三マタイ伝3講ーその2

3講ーその2 イエスの系図に就て (馬太伝第一章の研究) 十二月第二安息日クリスマス準備講演として青年会館に於て述べし所の大意 大正8年1月10日『聖書之研究』222号 署名内村鑑三 ○神の子イエスに系図があつた、神は彼をダビデの家に降し給ふた、神は其子を…

内村鑑三マタイ伝 3講-その1

3講-1 イエスの系図に就て (馬太伝第一章の研究) 十二月第二安息日クリスマス準備講演として青年会館に於て述べし所の大意 大正8年1月10日『聖書之研究』222号 署名内村鑑三 ○新約聖書は乾燥無味の系図を以て始つて居る、洵〔まこと〕に人を引寄ひきよす…

内村鑑三マタイ伝2講 聖書研究の一例

第二講聖書研究の一例 馬太〔マタイ〕伝一章一節の研究 ○昔より言ふことであります、論語の全部は其巻頭第一の言葉なる「学んで而しかして時に之を習ふ亦説(よろこ)ばしからず乎〔や〕」の内に籠〔こも〕つてゐると。聖書に於ても其通り、亦それ以上であり…

内村鑑三マタイ伝 1講

四福音書に就て (五月廿六日東京数寄屋橋会堂に於ける講演の梗概) 明治45年6月10日『聖書之研究』 143号 署名内村鑑三 イエスを四ツの方面より見た者が四福音書である。 イエスをイスラエルの理想、撰民のメシヤと見た者が馬太(マタイ)伝である、故に其の…