2013-04-01から1ヶ月間の記事一覧

ロマ書の研究第44講

第四十四講 ユダヤ人の不信と人類の救い(二) 九 ~ 一〇章 ロマ書九章、十章、十一章は一つの連続した思想の發表である。その説くところは、ユダヤ民族、ひいて全人類の救いに關する重大なる問題である。そしてこの三つの章の趣旨は、ユダヤ人の救いはいつ…

ロマ書の研究第43講

第四十三講 ユダヤ人の不信と人類の救い(一) 九章一 ~ 五節 第八章までにおいて個人の救いは論じ盡くされたれば、第九章よりは、イスラエルおよび人類の救いの問題に入るのである。 ロマ書は大著述であるという。たしかにそうである。しかしこれは内容よ…

ロマ書の研究第42講

第四十二講 救いの完成(九) 八章三一節以下 前講に説きしごとく、八章二十九節において、パウロは、神の主目的はキリストを多くの兄弟の中に嫡子たらせんためにして、キリストの榮化が主、信者の榮化は從であるとの奥義を説いた。次の三十節において、彼は…

ロマ書の研究第41講

第四十一講 救いの完成(八) 八章二八 ~三〇節 萬物とクリスチャンと聖靈とは、同一のある一事を待望してうめく。うめきつつ、ある一事を待望する。ある一事とは、救いの完成である。換言すれば、クリスチャンの救いの完成を望みてのうめきは、天然と聖靈…

ロマ書の研究第40講

第四〇講 救いの完成(七) 八章二二 ~ 二七節 ロマ書八章のごときはその各節が大思想の壓縮であつて、おのおのの一節が優に一囘の講演の項目たり得るものである。ことに今日研究の個處のごときはその感を強うする處である。しかしながら今日は「三つのうめ…

ロマ書の研究第39講

第三十九講 救いの完成(六) 八章十八 ~ 二二節 神の子とせられし者は、キリストと共に後嗣(よつぎ)たる者である。すなわち改造せられたる宇宙萬物を受くる者である。この大なる榮光を受くべきクリスチャンに今あるものは「苦しみ」である。しかしながら…