カルト化した教団の特徴

カルトとは、ある人間か、観念か、物に対して、過度の忠誠心・献身を表し、非倫理的な方法で人を操作したり、高圧的な手段により人を説得したり、コントロールしたりしようとする集団、あるいは運動である。(その方法とは、友人や家族から隔離させること、衰弱させること、暗示感応性や服従心を高めるための特別な手段の使用、グループによる強い圧力、情報統制、個性の抹消や批判的な考えの停止、グループに対する依存心やグループを離れる事に対する恐怖心を助成することである。)
これらの普段は、グループの指導者たちの目的を推進するためのものであり、実際に信者自身やその家族、および社会に損害をもたらす(あるいはその可能性を秘めている)ものである。
 
「教会がカルト化するとき」ウイリアム・ウッド著(いのちのことば社)によるとカルト化した団体の特徴は以下の4点にある。
 
Ⅰ 指導者、長老層が権威主義的になっている。
独裁的な指導層の元では、極端な権威主義によって信徒は指導層に依存し、主に頼らず、自分の思考も持たず、指導者なしには何も決められずロボット的な存在になる

指導層批判は神への反逆である」とし、「カルトの従順の論理」は「指導者は神の代弁者であるから、指導者に逆らうことは神に逆らうことだ。」神と指導者とが一体となって、神を、キリストを見上げるのではなく、指導者を見上げ、依存する事になります。
「キリスト・イエスは私に何を望んで居られるか」と思う前に、指導者は何を喜ぶかを考えます。それが危険な「人間崇拝」に発展します。
 
指導者の権威主義に関するチェックリスト
1. 指導者は神から選ばれた器、神の代弁者と、主張する。
2. 指導者は信者に対し「貴方は霊的子供ゆえ、私の言うことをききなさい。」
3. 指導者は絶対的な存在で、指導者に対する従順(もしくは反逆)は、神に対する従順(反逆)と見なされる。
4. メンバー間で指導者についての意見や見解を述べる自由がない。
5. 指導者の方針に反対意見を述べると、制裁が加えられる。
6. 指導者は信者の質問や疑問を受け入れようとせず、逆に怒る。
7. 指導者は人の意見に耳を貸さない。
8. 組織の重要事項に関する決定権は、指導者が握っている。
9. メンバーの結婚、就職、住居等について指導者が決定する。(未信者との結婚の禁止)
10.              自分の主権を尊重するよりも、指導者を崇拝するように教育する。
11.              指導者はグループの規約を無視する。
12.              指導者の教えと実生活とに、矛盾がある。
13.              指導者は一般の信徒よりも裕福な生活をしている。
14.              ごく一部の幹部やリーダーだけが組織の利益や特典を受けている。
15.              特定のメンバーと一般のメンバーとの間に権利や待遇において差別がある。
 
マインド・コントロール的手法が用いられている
 マインド・コントロールの環境が成立するためには、二つの基本的要素が必要である。
まず自分の優位性を主張する指導者の存在です。指導者は特別な霊的な、体験、啓示、知恵、権威、知識、などがあるとした上で、自分への絶対的な服従、信仰、忠誠を要求します。その要求を満たすことは、救われるため、幸せになるため、悪から守られるため、神の計画を実現させるためだとされます
もう一つの要素は、自分には指導者の助けが必要であると認める人の存在です
自信がないとか、判断能力がないとか、依存性の強い人、は「何も考えずに私に従え」という指導者の言葉に惹かれます。マインド・コントロールが進むにつれて、指導者に対する依存が強くなり思考停止になります。このマインド・コントロールを維持するために「権威の法則」「情報コントロールの法則」「恐怖心の法則」等が用いられます。
「情報のコントロール」はマインド・コントロールを維持するためには、必要不可欠の法則で、自分に不利な情報は隠し、自分に都合の良い情報だけを信者に与えます。
 
マインド・コントロールに関するチェクリスト
 
1.たとえ納得できなくても、指導者の支持や意見に従うことは当然とされる。
2.信者は指導者の許可を得てからでなければ行動できない。
3.「指導者の助けが無ければ生きてゆけない」と多くの信者が考えている。
4.生活のスケジュールが管理されていて、個人で使う自由な時間がない。
5.入信してから自分の思考力、判断力、決断力、が低下していると思う。
6.自分で考えることは悪いこととされている。
7.信者は子供扱いされる。
8.キリストの導きを仰ぐよりも、指導者の顔色をうかがう信徒が多い。
9.組織の規則が私生活にまでおよび、罰や報酬が与えられる。
10.  果たさなければならないノルマがある。
11.  懲戒に関して、本人には弁明・反論する機会が十分与えられない。
12.  個人の自由な読書は認められない。
13.  組織に対して批判的な情報はすべて禁止されている。
14.  学校の行事参加や課外活動は制限されている。
15.  メンバーだけで集まることは禁止されている。
16.  通信の自由がない。
17.  メンバー宛の通信を、組織が届けないことがある。
18.  組織外の者は信者の居住地を知る事が出来ない。
19.  入信に際し、家族友人に相談させない。
20.  集団的熱狂状態や情緒的な興奮状態の中で入信の意志決定を強要する。
21.  超常現象と思わせる幻覚体験をさせて、組織の思想や理念を正当化させる。
22.  メンバーは他の社会と隔絶して閉鎖的環境に住まわせられている。
23.  夫婦が組織で別居させられている。
24.  会計報告がなされていない。
 
Ⅲ 極端な排他性が見られる
カルト化した団体は他のグループとの交流を避けます。団体を去った者に汚名が着せられます。いかなる理由があるにせよ、グループから離れた人間は「サターン」「裏切り者、「脱落者」「と言うレッテルが貼られます。様々な脅迫も受けます。「神に見捨てられた」「地獄に堕ちる」「悪霊に支配されている」等です。
 
教団に救いがないにもかかわらず有るかのようにおもいこませます、イエス様だけが救うことが出来るにもかかわらず。
 
 
排他性に関するチェックリスト
 
1.  自分たちだけが正しい宗教である。
2.  他の宗教団体を異端扱いにする。
3.  信者は、外部の人々に対して、エリート意識や優越感を持っている。
4.  外部から迫害されているという。
5.  外部の人間と自由に交流できない.特に団体から出た人間とは。
6.  み信者と信者との結婚は基本的に禁止。
7.  脱会した信者に嫌がらせや脅迫したり汚名を着せたりする。
8.  批判者には除名、追放、等の脅迫や迫害をする。
9.  批判者に対して脅迫や嫌がらせの文書を送ったり、電話をしたりする。
10.批判者への暴力、あるいは監禁などの攻撃をする。
 
カルトとなった団体の特徴――具体的な被害が出ている
 人格崩壊、人権無視、肉体的・精神的健康への悪影響、家庭崩壊、経済的被害、人生計画の狂い、
等の被害がカルト団体からのものか個人の能力の欠陥によるのかは見極める必要がある。
ほとんど、例外無く、カルト団体は信者に及んだ被害について謝罪もしないし、弁償もしない。
 
被害に関するチェックリスト
1.メンバーに対する被害が出ている。
2.組織内の自殺者、自殺未遂者が一般より出ている。
3.性的虐待、性的強要がある。
4.指導者が異性の体に触ったりセクハラ的な行為をしたりすることがある。
5精神障害にいたる者が多い
6.批判的な信者に、無視、侮辱、非難、降格、破門、追放、等の精神的罰を加える。
等々、被害は多くの面におよび、かってのオーム真理教団のように殺人へと広がる様に、強盗の巣となるので、まともな宗教なら出るはずのない被害が出たらそこから抜け出ることが必要です。
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教会、集会は、外見だけでは判断できない。
いくら美しくとも毒を持つ者もいるから。