カルトの法則

マインドコントロールと洗脳との根本的な違いは、洗脳には必ず強制が伴うのに対して、マインドコントロールの場合、本人が再教育の課程において自ら協力すると言う点である。
どちらも人の再教育とそれによる精神操作を目的としていますが、、洗脳では、本人は自分を再教育しようとする者を敵と見なし、力の限り抵抗します。しかし、マインドコントロールでは、相手を「真の友」と見て相手が提供する情報を喜んで受け入れます。しかも自分で考えて、納得し、最終的な決断をしているという錯覚に陥るので、コントロールされているという自覚がありません。そのために専門家の間では、洗脳より、マインドコントロールの方が厄介な問題と認識されています。「教会がカルト化するとき」ウイリアム・ウッド著
 
「権威の法則」・権威づけられた者が「私の言うことを聞かなければならない。私に従わない者は救われない。」権威付けのために、神の権威を利用します。「神から特別に選ばれた人、は神の代弁者として聖書を正しく解釈でき、生きて行くための知恵を知っていて、世の中の様々な問題の解決策も持っています。彼から教えを受けて従っていけば間違いなく幸せになれます。救われます。自分で考えたり、悩んだりする必要はありません。神の僕に従えばよいのです。」「教会がカルト化するとき」ウイリアム・ウッド著
 
情報コントロールの法則」・マインドコントロールのテクニックとして、情報操作が使われます。都合の良い情報だけを信者に流し悪い情報は制限します。良い話しか聞かされていない信者は、指導者層に対して確信を持ちますが、ちょっとでも指導者層に対する批判的情報が入れば崩れてしまうようなもろい信仰のものです。情報コントロールは、宗教団体だけの者ではなく、企業や国などでも、その末期には情報をコントロールしています。
「教会がカルト化するとき」ウイリアム・ウッド著
 
「恐怖心の法則」団体が信者の心に恐怖心を植え付けるテクニックです。「このグループを離れたら貴方は滅びる。」とか、「指導者を裏切ったら、地獄に堕ちる」とか「悪霊につかれる」とか、「病気になり死ぬ」とか言うことを信者にたたき込むのです。または団体から永久に追放されるという恐怖心もよく用いられます。信者の心に植え付けられたこれらの恐怖心は、ちょうど柵のように、信者が疑問を持っても、恐怖心によって組織にとどめられます。「教会がカルト化するとき」ウイリアム・ウッド著
 
ラブ・シャワーの法則カルト教団の常套手段としてよく用いられるマインドコントロールの法則はこの「ラブ・シャワー」です。組織に関心のある人にはその初期の段階から、多人数でその人に愛情を注ぐのです。それを受ける人が感動するほど、愛情を注ぎ、組織のに入ることによって幸せになれて、孤独がいやされ、友人も出来る、と思わせます。しかし条件は、組織に対する絶対的な服従と、従順です。素直に従っている間は大事にされますが、組織に疑問を抱いたり、その教えに反発したりすると「このラブ・シャワーは即座に取り去られます。「教会がカルト化するとき」ウイリアム・ウッド著
 
マインドコントロールの最大の問題は、人間の成長が止まってしまうと言うことです。
誰かに依存している間は、人間は自分で考えることをやめ、精神的・霊的・知的成長がとまってしまいます。その結果は、人は自分の心を失います。「教会がカルト化するとき」ウイリアム・ウッド著
 
しかし、聖書ではこう言っています。「ヘブル13/17あなた方の指導者たちの言うことを聞き、また服従しなさい。」「長老たちに従いなさい。」とも書かれています 1ペテロ5/5。しかし、聖書が教える「服従」とは、何も考えずに「盲従」することではありません。霊的識別力のあるクリスチャンは、指導者の話を謙虚に聞いた上で、それが本当に聖書に忠実なメッセイジであるかどうかを注意深く考慮します。確かに聖書と一致した指示であると判断したなら、その指示に従いますが、指導者の指示が聖書に基づいていないと、とか聖書に反していると結論にたっした場合、服従しないという道を選ぶのです。
ペエロが言った「人に従うより、神に従うべきです。」
 
 
ピリピ 1:9 私は祈っています。あなたがたの愛が真の知識とあらゆる識別力によって、いよいよ豊かになり、
 1:10 あなたがたが、真にすぐれたものを見分けることができるようになりますように。またあなたがたが、キリストの日には純真で非難されるところがなく、
 1:11 イエス・キリストによって与えられる義の実に満たされている者となり、神の御栄えと誉れが現わされますように。